【解説】『三角形と四角形の性質』考え方

中学数学

三角形と四角形の性質〜覚える図形から、考える図形へ〜

二等辺三角形、直角三角形。平行四辺形、長方形、ひし形、正方形。名前だけを見ると、どこか「覚える単元」という印象を持つ生徒が多いです。実際、学校のワークを開くと、

  • 二等辺三角形の性質を書きなさい
  • 平行四辺形になるための条件を答えなさい

といった問題が並びます。ここで多くの生徒がやってしまうのが、「性質リストを丸ごと暗記する」ことです。でも家庭教師をしていると、こう感じる場面が何度もあります。

覚えているのに、使えない。

これが一番もったいない状態です。こういった状態を回避するためにも、この記事を読んで基本の考え方をマスターしてください!


二等辺三角形は「ただの特別な三角形」ではない

二等辺三角形の性質といえば、

  • 底角が等しい
  • 頂角から底辺に下ろした線は、垂直二等分線になる

などが有名です。多くの生徒は「底角が等しい」は言えます。でもそこから一歩進めるかどうかが大きな分かれ道になります。家庭教師をしていると、こう問いかけます。

なぜ底角が等しくなるの?

この問いに向き合えるかどうか。「辺が等しいから角が等しい」という対応関係を頭の中でイメージできるかどうか。図形は、形を見て考える分野です。文章の暗記ではありません。


直角三角形も「90度がある」だけでは足りない

直角三角形の特徴を生徒に聞くと、

1つの角が90度

で終わってしまう生徒がいます。でも家庭教師として大事にしているのは、

  • 直角があることで何が使えるのか
  • どんな補助線が引けるのか

という視点です。直角があるということは、垂直があるということ。垂直があるということは、角度の計算が整理しやすいということ。この「意味」を理解できると、図形問題への見え方が変わります。


平行四辺形は「平行がある」ことがすべての出発点

四角形の中でも、平行四辺形は特に重要です。性質としては、

  • 向かい合う辺が平行
  • 向かい合う辺の長さが等しい
  • 向かい合う角が等しい
  • 対角線は互いに二等分する

などがあります。ここでよくある誤解があります。「全部覚えないといけない」と思ってしまうことです。でも家庭教師として伝えているのは、

すべては“平行”から生まれている

ということです。平行だから同位角や錯角が等しくなる。だから角が等しくなる。そこから辺の長さや対角線の性質につながる。つながりを理解すること。それが本当の理解です。


長方形・ひし形・正方形は「仲間関係」を考える

この分野で混乱する生徒は本当に多いです。

  • 長方形って平行四辺形?
  • ひし形と正方形の違いは?

家庭教師をしていると、ここで頭が整理できていない生徒に多く出会います。私はよくこう説明します。

長方形も、ひし形も、正方形も、すべて平行四辺形の仲間。

その上で、

  • 長方形は「角がすべて90度」
  • ひし形は「辺がすべて等しい」
  • 正方形は「両方を満たす」

という整理をします。これは暗記ではありません。分類して整理する思考です。この整理ができる生徒は、証明問題でも強くなります。


家庭教師をしていて感じる本当の難しさ

この単元は一見とっつきやすいです。図もあるし、形も分かりやすい。でも実際には、

  • 条件と性質を混同する
  • どの性質を使えばいいか分からない
  • 証明になると急に止まる

ということが本当によく起きます。その原因は一つです。「なぜそうなるか」を考えていないから。図形は、つながりの世界です。一つの条件から、どんな性質が導かれるのか。そこを追いかける力が大切です。


最後に:図形は「暗記大会」ではない

三角形と四角形の性質は、覚えることも確かにあります。でもそれ以上に大切なのは、

  • どこが同じで
  • どこが違い
  • どうつながっているか

を考えることです。家庭教師として何度も感じてきました。この単元を「覚えた」で終わらせた生徒と、「理解した」まで到達した生徒では、その後の伸びがまったく違います。図形は、見て、考えて、つなげる分野。ここでも結論は変わりません。

数学は、思考してこそ力になる。

三角形も四角形も、ただの図ではありません。あなたが考えるための、大切な教材なのです。

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