【解説】『連立方程式』料金の文章題

中学数学

速さの次に来る「料金の文章題」で、また手が止まる理由

速さの文章題を乗り越えたあと、次に多くの生徒がつまずくのが料金や単価に関する問題です。家庭教師をしていると、こんな声を本当によく聞きます。

速さは何とか分かるようになったけど、
お金の問題になると急に分からなくなります。

でも、これは不思議なことではありません。なぜなら多くの生徒が、

  • 速さ → 数学の問題
  • お金 → 日常の話

と、頭の中で別物として処理してしまっているからです。


実は、速さの問題と料金の問題は「同じ構造」

ここで、家庭教師として必ず伝えることがあります。料金の文章題は、速さの問題と考え方がまったく同じです。速さのとき、私たちはこう考えていました。

  • 道のり = 速さ × 時間

では、料金の問題ではどうでしょう。

  • 料金 = 単価 × 個数(または時間)

構造は驚くほど似ています。

  • 速さ → 単価
  • 時間 → 個数
  • 道のり → 合計金額

中身が「お金」に変わっただけで、やっていることは同じです。


家庭教師が最初に確認すること

料金の文章題に入ったとき、私は必ず次のことを確認します。

この問題で、1つあたりの値段はどれ?
全部でいくらかかってる?

この2点が見えていないと、どんなに計算力があっても式は立てられません。逆に言えば、

  • 単価
  • 個数
  • 合計

この3つの関係が整理できれば、式は自然に決まります。


「公式を探し始めたら要注意」

料金の問題でも、生徒がよくやってしまうことがあります。

先生、これってどんな公式を使うんですか?

この質問が出たら、少し立ち止まります。なぜなら、公式を探し始めている=考える前に答えを求めているからです。料金の文章題に、専用の公式はありません。

あるのはただ一つ。1つあたり × 個数 = 全体これだけです。


文字を置くときに大切な考え方

速さの文章題でもそうでしたが、料金の問題でも文字を置く場面で止まる生徒は多いです。ここで大切なのは、分からないものに、自分が分かる名前をつけるという感覚です。

  • ノート1冊の値段
  • りんご1個の値段
  • 1時間あたりの料金

問題文を読んで、「これが分からないな」と思ったものが、そのまま文字になります。文字は敵ではありません。思考を整理するためのメモです。


連立方程式が必要になる理由

料金の問題で連立方程式を使うのは、速さのときと同じ理由です。

  • 違う買い方をしている
  • 違う条件なのに合計が分かっている

つまり、同じ出来事を2通りで説明しているのです。「Aの買い方」、「Bの買い方」それぞれを式にすると、自然と2本の式になります。無理に連立しているわけではありません。問題がそういう構造になっているだけです。


家庭教師がよく受ける質問

料金の文章題で、特によく聞かれる質問があります。

式は立てられたのに、なんでその式になるのかが分かりません。

この状態は、実はとても良いです。なぜなら、「とりあえず計算」から「考え方を理解したい」に意識が変わっているからです。ここからが、数学が本当に伸び始めるタイミングです。このタイミングで、答えがあっているから別にいいやと考えるのだけはやめてください!


解けたかどうかより、「どう考えたか」

速さの問題でも、料金の問題でも、一番大事なのはここです。

なぜこの式を作ったのか

家庭教師として、私は答えが合っていても必ず聞きます。

  • どこが単価?
  • どこが個数?
  • 何と何を比べている?

これを言葉で説明できるようになると、新しい問題にも対応できるようになります。


料金の文章題は「考える練習」に最適

料金の問題は、私たちの生活に一番近い文章題です。だからこそ、

  • 何となく解いたつもり
  • 計算だけで終わらせる

こうなりやすい分野でもあります。でも本当は、

  • 状況を整理する
  • 関係を見抜く
  • 式で表す

この力を鍛える、とても良いトレーニング問題です。


最後に:数学は生活を考える力でもある

速さの問題も、料金の問題も、本質は同じです。目の前の状況を、どう整理し、どう考えるか。公式を覚えることがゴールではありません。答えを出すことがゴールでもありません。
数学は、考え方を積み重ねていく教科です。
料金の文章題を通して、ぜひそのことを実感してほしいと思います。

数学は暗記ではありません。考え続ける力を育てる教科です。

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