【解説】『連立方程式』の加減法の考え方

中学数学

連立方程式で何を考えているのか

連立方程式の加減法を習ったとき、多くの生徒がこう思います。

よく分からないけど、そろえて足したり引いたりするんですよね

家庭教師をしていると、この状態のまま進んでしまう生徒がとても多いです。そして後になって、

やり方は覚えたけど、意味が分からない

と苦しくなってしまいます。だから連立方程式の加減法の最初の記事として、まずはっきり伝えたいことがあります。加減法は、作業ではありません。「考え方」を形にした方法です。ではどうした考え方を身につければいいのかをこの記事で解説していきますので、一緒に学習していきましょう。


加減法でやっていることは実はとてもシンプル

加減法の目的は、たった一つです。
文字を1つ消して、考えやすい形にするそれだけです。

x と y が両方出てくると考えにくい。だから、

  • x を消す
  • もしくは y を消す

どちらか一方に集中できる状態を作っています。家庭教師として見ていると、この「何のためにやっているか」が分かるだけで、計算のミスは一気に減ります。


なぜ係数をそろえるのか

加減法の最初で、学校などでよく出てくる指示があります。

x の係数をそろえましょう

ここをただのルールとして覚えてしまうと、加減法は一気に意味のない作業になります。なぜ係数をそろえる必要があるのかを一度考えてみましょう。本当の理由はとても単純です。

そろっていないと消えないから   
たとえば、

  • 2x
  • 3x

は、足しても引いても消えません。でも、

  • 2x
  • −2x

なら、足せば 0 になります。消したいから、そろえている。この一言を忘れないでほしいです。


家庭教師をしていてよくあるつまずき

加減法でよく見るミスがあります。

  • 符号を見ていない
  • どちらを足すのか引くのか分からなくなる
  • なぜその操作をしているのか分からない

これらの原因はほとんど同じです。目的を見失っていることです。

今やっている操作は、

  • 文字を消すため
  • 式を簡単にするため

そのための一歩なのか、それとも何となくやっているだけなのか。ここがはっきりすると、加減法は怖くなくなります。


足すか引くかは「見て決める」

家庭教師をしていると、こんな質問をよくされます。

先生、足すんですか?引くんですか?

この質問が出たとき、私はこう返します。

消したい文字はどれ?

x を消したいなら、x の符号に注目します。

  • 同じ符号なら引く
  • 逆の符号なら足す

これは暗記ではなく、消すための判断です。暗記して覚えてしまうという解き方は、今日でやめにしましょう。


加減法は「一時的に楽になるための作業」

もう一つ大事な視点があります。加減法は、ずっと使う操作ではありません。
一時的に、考えやすい状態を作るための作業です。

x が消えれば、y だけの式になります。y が分かれば、元の式に戻して x も分かります。ここまでが一つの流れです。


なぜ加減法が最初に教えられるのか

連立方程式の解き方はいくつかありますが、最初に加減法を習うのには理由があります。
それは、

  • 条件を整理する
  • 不要な情報を消す

という、数学の基本的な考え方が詰まっているからです。
家庭教師として、この考え方が身についた生徒は、他の単元でも自然と整理して考えられるようになります。是非この考え方をマスターしてください。


最後に伝えたいこと

連立方程式の加減法は、手順を覚えるための単元ではありません。

  • 何を消したいのか
  • そのために何をしているのか

これを常に考える単元です。
数学は、決められた操作をなぞる教科ではありません。目的を持って操作し、状況を整理していく教科です。
加減法は、その「思考する数学」を実感できる最初の解法です。
どうか、「なぜ今これをしているのか」を一度立ち止まって考えながら進めてみてください。その積み重ねが、これからの数学を必ず支えてくれます。

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