累乗と平方・平方数をどう考えるか
累乗や平方という言葉を初めて聞いたとき、
多くの生徒はこう感じます。
また新しい言葉が出てきた
なんとなく難しそう
計算のルールを覚えればいいのかな
っこれ以上新しいルールを覚えることができそうにない
家庭教師をしていると、この単元は理解したつもりになりやすい反面、実はとても大事な考え方が詰まっていると感じます。しっかり理解しているかが自分で判断しにくい分野です。この記事を最後まで読んで、理解ができているかどうかの再確認をしてください。
「2乗」は計算の省略ではない
まず一番最初につまずきやすいのが、2乗・3乗という言葉の意味です。
たとえば、
- 5²
- a²
これを初めて見た瞬間に、「2をかけるんだよね?」と答える生徒は少なくありません。
でも本当は、同じものを何回かけているかを表しているだけです。
- 5² = 5×5
- a² = a×a
ここをあいまいにしたまま進むと、後で必ず混乱します。分かったつもりが一番危険です。日本語にして理解できるようにしておきましょう。
家庭教師としてよくある質問
この単元で、生徒から本当によく聞かれる質問があります。
a²って、2aとは違うんですか?
これはとても良い質問です。でも同時に、「意味を考えずに形だけ見ている」サインでもあります。この質問が頭に浮かぶことは、ある意味ではチャンスなのです。
a² は aが2つかけ算されている。
2a は aが2つ足されている。
ここを言葉で説明できるかどうかが、この単元の理解度を大きく分けます。
平方数は「数字の暗記」ではない
平方数というと、
1, 4, 9, 16, 25, 36…
と暗記を始める生徒がいます。もちろん覚えておくと便利です。でも、ここでも順番が大切です。
平方数とは、ある数を2回かけた結果です。
- 7² は 7×7
- 12² は 12×12
こう考えられるようになると、平方数は「覚えるもの」から「自然に出てくるもの」に変わります。
平方を使った計算の工夫こそ本番
この単元の面白さは、平方を使って計算を楽にするところにあります。
たとえば、
- 19²
- 21²
これをそのまま計算すると大変そうですが、20²を基準に考えると、一気に見通しがよくなります。家庭教師として指導していると、こうした工夫を「思いつける生徒」は、計算力以上に思考力が育っていると感じます。
機械的な計算では身につかない理由
平方や累乗は、ただ計算問題をたくさん解くだけでは本当の意味で身につきません。
- なぜこの形になるのか
- 他の数でも同じことが言えるか
こうした問いを一度でも考えた生徒は、次の単元でも強いです。
この単元はこれから何度も出てくる
平方・累乗の考え方は、
- 展開
- 因数分解
- 平方根
と、これから先の数学で何度も顔を出しますここで「なんとなく」で済ませるか、「意味を理解する」かで、後の負担は大きく変わります。
まとめ:平方は考える力を育てる
累乗や平方は、単なる計算テクニックではありません。
- 同じものを繰り返す
- 形をまとめて考える
- 計算を工夫する
こうした数学の思考そのものが詰まっています。家庭教師をしていて強く感じるのは、この単元を丁寧に理解した生徒ほど、その後の数学を前向きに考えられるということです。
数学は、覚えた量で勝負する教科ではありません。どれだけ考えたかで力が決まります。
平方・累乗は、そのことを静かに教えてくれるとても大切な単元です。



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