描けることと、考えて描けることはまったく違う
見取り図や展開図の単元に入ると、多くの人がこう思います。
とりあえず線を引けばいい
手順を覚えれば描ける
確かに、見取り図も展開図も「描く作業」が中心です。
でもこの単元で本当に大切なのは、きれいに描くことではありません。
自分が分かるように描けて、そのあとにその図を使って思考ができるかどうかが大切です。
展開図は「作業」ではなく「想像」
個別指導をしていてよく感じるのは、展開図を描くときにとりあえず横に広げるという描き方をする生徒がとても多いということです。
でも、ここで一度立ち止まって考えてほしいです。
その展開図、折りたためますか?
展開図とは、立体を切って、広げたものです。
つまり、
- どこを切るのか
- どの面がどの面につながっているのか
を考えずに描いた展開図は、立体に戻らない可能性があります。
そしてそれは展開図が間違っています。それを基に計算しても間違った答えしか出ないのです。
「この面を開いたらどうなるか」を考える
展開図を書くときに大事なのは、どこから開くかです。
この一手を考えずに描き始めると、
- 面が重なる
- つながらない
- 正しい立体にならない
ということが起こります。
上手な人は、描く前に頭の中でこう考えています。
この面を残して
ここをパタンと倒して
次はこの面が来る
描く前に、もう思考が始まっているのです。
展開図は一つではない、という事実
この単元で大きなポイントになるのが、同じ立体でも、展開図は一つではないということです。
ここで多くの生徒が混乱します。
答えは一つじゃないの?
でもこれは、数学的にとても大切な感覚です。
- どう切るか
- どの面を基準にするか
によって、正しい展開図は何通りも描けます。
これは暗記では対応できません。
見取り図も「見えていない部分」が勝負
見取り図も同じです。見えている線だけをなぞって描いていると、すぐに限界が来ます。
見取り図で大切なのは、
今、見えていない部分はどこか
を考えることです。
- 奥にある辺
- 下に隠れている面
これを想像できるかどうかで、理解の深さが大きく変わります。
投影図が教えてくれること
投影図は、
上から見たらどうなるか
横から見たらどうなるか
という視点を持たせてくれます。
これは立体を一方向からではなく、多方向から見るという練習です。
この感覚は、これから先の数学でも何度も使います。
機械的に描く練習は、成長を止める
たくさん描けば上手くなる。これは半分正しくて、半分間違いです。
考えずに描く練習は、手は動くけど頭は動かない状態を作ってしまいます。
本当に意味のある練習は、
- これは立体に戻るか
- どこが対応しているか
- 別の展開はできないか
を考えながら描くことです。
この単元は「思考の練習台」
見取り図・展開図の分野は、
- 手を動かせる
- 間違えてもすぐ直せる
- 自分で確認できる
という意味で、数学の思考を練習する最高の土台です。
難しすぎないからこそ、考える習慣をつけるチャンスでもあります。
まとめ:数学は暗記だけではいけない
見取り図も展開図も、暗記した手順では本当には身につきません。
- 立体を想像し
- 展開を考え
- 図として表す
この往復こそが、数学です。
機械的に描いて終わるか、考えながら描けるようになるか。
数学は暗記だけではいけない。
この単元で「考える描き方」を身につけた人は、これから先の数学でも、確実に強くなります!



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