文字式の「本当の意味」を知っていますか?
中学1年生の数学で、多くの人がこう思います。
正負の数はまだ何とかなった。
でも文字が出てきた瞬間、分からなくなった。
それは、あなたの理解力が足りないからではありません。
数学の考え方が大きく変わったからです。
今日は、「文字式ってそもそも何なのか」を、できるだけやさしい言葉で説明します。
そもそも、なぜ文字が出てくるの?
まず、一番大事なところからいきます。
数字だけでは、足りなくなったから
小学校の算数は、こういう世界でした。
- 3+5=8
- 12÷4=3
「分かっている数字」を計算して、1つの答えを出すのがゴールです。
どんな問題にも式と答えがあり、必ず答えは数字だけでした。
でも中学になると、こんな問題が出てきます。
『1個120円のりんごを、何個か買いました。代金を表す式を書きなさい。』
このような問題に出会ったときに頭の中では、
- 何個か → まだ分からない
- でも式は作りたい
そのような問題を解決するのが、文字です。
そしてここでもう一つ注意しなければならないことは、
式を作ることが問題の答えになることもあるということです。
文字の正体は「分からない数」ではない
最初に文字式を習ったときに、多くの人が以下のような感想を持ちます。
a って分からない数でしょ?
分からないから気持ち悪いし、意味が分からない
でも、正確に言うと違います。文字は「分からない数」ではなく、「まだ決めていない数」です。
たとえば、
- りんごが3個なら
- りんごが10個なら
どっちの場合も使えるように、あとから数字が入る場所を作っているだけです。
つまり後から数字を決められるのです。
まだ決まっていない数字の代わりに文字を入力すると考えておきましょう。
文字式は「答え」ではなく「説明」
ここが、文字式の一番大事な考え方です。
小学校では、『計算=答え』でした。
でも中学では、『文字式での説明=答え』です。
たとえば、
- 120×a
これは、『りんご1個120円を、a個買ったときの代金はこうなる』という説明です。
だから、最後が数字にならなくても完成なのです。
最初のころは数式がどういう意味なのかを説明してみる練習が必要かもしれません。
「計算できない」=「間違い」ではない
文字式で不安になる理由の一つがこれです。
計算できない
だから合っているか分からない
でも、考えてみてください。
- a がまだ決まっていない
- だから計算しきれない
これは当たり前です。計算できないのではなく、これ以上計算する必要がないのです。
文字も、数字とまったく同じ
文字式が苦手な人ほど、文字を「特別なもの」だと思っています。
でも実は、『文字=数字の予約席』です。
もし、
- a=2
- a=10
と決めたら、文字式は一気に普通の計算になります。
そういった具体的な数字がまだ決まっていないと考えるようにしましょう。
なぜ「2a」という書き方をするの?
ここで多くの人がつまずきます。
2×aって書いてないのに、どうして?
これは、中学数学の書き方の約束です。
- × を省略して
- すっきり書く
ただそれだけ。意味はずっと「2×a」のままです。
ここでつまずくのはもったいないです。
数学の世界のルールはそういうものだと割り切る必要があります。
この記事を読んでいるタイミングで、そういうものだと割り切りましょう。
a+a が a² にならない理由
これは、本質を理解すると一瞬で分かります。
a を「1個100円のりんご」だと思ってください。
- a+a
→ りんご2個
→ 2a
a² は、
- a×a
→ りんご×りんご
これは、意味が違いますよね。こうなると、文字式を説明することができません。りんご×りんごという状況がありえないからです。
文字式ができるようになると、何が変わる?
文字式を理解すると、
- 方程式が「作業」じゃなくなる
- 文章題が読めるようになる
- 数学が「暗記」から「理解」に変わる
という変化が起きます。
文字式を理解することは、数学の考え方の領域が広がるという感覚が近いと思います。
今までは、数学=数字だったのが、数字だけではなく文字やアルファベットなど可能性が広がっていきます。
これから数学の学習を進めていくうえで、様々な文字と遭遇することになりますが、
困ったらこの考えに立ち返れるようにしましょう。
文字式で一番大切な3つのこと
最後に、これだけは覚えておいてください。
1️⃣ 文字は、まだ決めていない数
2️⃣ 文字式は、答えじゃなく説明
3️⃣ 文字も、数字と同じように扱う
この3つが分かれば、文字式は怖くなくなります。
まとめ:今つまずいているのは、悪いことじゃない
文字式で分からなくなるのは、
- 数学がレベルアップした
- 考える力が必要になった
というサインです。
今ここでしっかり理解できれば、この先の数学は、必ず楽になります。
分からなくなった今が、一番大切なタイミングです。
ここから先、数学の力を身に着けるためにも
ここで一度立ち止まって考えることを習慣化しましょう。


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