ここで数学の「考え方」が一段階変わる
中学1年生の数学で円とおうぎ形に入ったとき、
覚えることが急に増えた
公式を使う問題ばかりになった
と感じる人はとても多いです。
たしかにこの単元は、今までよりも暗記が必要な部分があります。
でも、ここで一つだけ絶対に勘違いしてほしくないことがあります。
円の単元は、暗記がメインの単元ではありません。
円の問題は「中心を見失った瞬間に終わる」
円の問題で最初にやるべきことは、とてもシンプルです。中心はどこか。
円は「中心から同じ距離にある点の集まり」という性質でできています。
だから、
- 半径
- 中心角
- おうぎ形
どれも、中心から考えないと意味がありません。
図を見て数字を探す前に、
この円の中心はどこか
を考えるだけで、見えるものが一気に変わります。皆さんもこれから問題と向き合う際に中心はどこかということを忘れずに最初に考えましょう。
おうぎ形は「公式」ではなく「全体との関係」
おうぎ形の弧の長さや面積。公式を見ると、「覚えないと無理」と思ってしまいがちです。
でも実際にやっていることは、
- 円全体は360°
- おうぎ形はその一部
という全体と部分の関係を考えているだけです。つまり、全体のうち、どれくらいの割合かを考えている問題です。公式は、その考えを短く書いただけのものです。考え方が分かっていれば、公式はあとから自然についてきます。
接線と接点は「今までと別の考え方」
この単元で、一番「今までと違う」と感じるのが接線と接点です。
ここで多くの人が、
なんで急に直角が出てくるの?
と止まります。
これまでの図形は、
- 平行だから
- 同じ角だから
- 三角形だから
という「関係」を使って考えてきました。でも接線の問題は、それとは少し違います。そのような考えとは別の考え方を持たないといけません。
接線で大切なのは「これ以上近づけない」という発想
接線の性質で覚えることは一つです。接点では、半径と接線は直角になる。これは暗記が必要です。これまで考えるという話を散々してきましたが、数学の世界にも絶対のルールがあると割り切って覚えてしまうことをお勧めします。
でも、ここで終わらせないでください。なぜ直角になるのか。そのことを考えてみてほしいのです。それは、もし直角でなかったらその線は円の中に入り込んでしまうからです。
接線は、円に「ただ1点で」触れる線です。これ以上近づけない。これ以上離れない。その限界の形が、直角なのです。これ以上近づくと円と線が2点で交わってしまいます。これ以上離れると円と線が交わりません。この絶妙な距離感こそ接線なのです。
接線の問題は「ありえない形」を考える問題
接線の問題では、
- なぜこの角は直角なのか
- なぜこの位置しかありえないのか
を考えることが重要です。
図を見て、
もし違う角度だったらどうなる?
と考えてみてください。
すると、
- 円と2点で交わってしまう
- 円の中を通ってしまう
というありえない形が見えてきます。この「ありえなさ」を考える力は、これから先の数学で何度も使われます。
円の単元は「考え方のレベルが上がる場所」
円とおうぎ形の単元は、覚えることもあるでも、覚えるだけでは絶対に足りない単元です。
ここでは、
- 中心を見る
- 全体との関係を考える
- ありえない形を考える
という、数学的な思考の仕方を学びます。
まとめ:数学は暗記だけではいけない
円の問題を公式だけで解こうとすると、必ずどこかで止まります。でも、なぜその公式になるのかなぜその形しかありえないのかを考えた人は、円を「意味のある図形」として扱えるようになります。最初に言いましたが円は中心から同じ距離にある点の集合体です、そのことは理解しておきましょう。
数学は、答えを覚える教科ではありません。考え方を積み重ねていく教科です。最初から正解の考え方だけをしているだけでは数学の力が付いていきません。
この円の単元で、「考える」ことから逃げなかった人は、この先の数学で必ず強くなります。ここは、ただの暗記で終わらせてはいけない場所です。一緒に数学を思考していきましょう!


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