平行四辺形や台形の性質
「そうなる理由」を考えられるかが分かれ道
平行四辺形、台形、ひし形、長方形。このあたりに入ってくると、多くの人がこう思います。
性質が多すぎる
覚えることばっかり
図形は暗記ゲーだ…
でも、ここで一つ大事なことを言います。四角形の性質は、最初から決まっているルールではありません。
ちゃんと理由があります。この記事では、どう考えればいいのかという考え方を解説していきます。最後まできちんと読んで考え方を理解していきましょう。
平行四辺形の性質は「突然出てきたもの」ではない
平行四辺形の性質として、こんなことを習います。
- 向かい合う辺は平行
- 向かい合う辺の長さは等しい
- 向かい合う角は等しい
- 対角線は交わる
これをそのまま覚えようとすると、確実に混乱します。でも、少し立ち止まって考えてみてください。これらの性質は、どこから生まれているのか。どこかにこれまでの考え方が応用されていないかを一度考えてみてください。
理由の正体は「平行線・角・三角形」
実は、平行四辺形の性質はすべて、
- 平行線
- 角の関係
- 三角形
この3つに戻ります。
たとえば、
- 平行線がある → 錯角・同位角が等しい
- 角が等しい → 三角形が合同になる
- 三角形が合同 → 辺の長さが等しくなる
つまり、
平行四辺形の性質は、積み重ねの結果なのです。元となる知識はすでに三角形と角度、合同の範囲で学んでいたのです。そう考えると一つも覚える必要はないと思いませんか?
「性質を覚える」とはどういうことか
ここで勘違いしやすいのが、性質=暗記するものという考えです。
本当は、性質=理由のまとめです。
理由が分かっていれば、
- 少し形が変わっても
- 問われ方が変わっても
対応できます。
逆に、理由を考えずに覚えただけだと、
この問題では使っていいの?
どれを使えばいいの?
と、必ず止まります。数式を暗記してどれを当てはめるかという考えだけだとこういう発想になってしまいがちです。点数を伸ばすだけではなく、そういった考え方は今後の勉強に活きてきます。意識していきましょう。
台形も同じ。特別じゃない
台形についても同じです。
- 1組の辺が平行
- 等脚台形では底角が等しい
これも、台形だからそうではありません。
平行線があることで、角の関係が生まれ、三角形として見られるからです。
図をよく見ると、
あ、ここ三角形になってる
と気づく瞬間があります。
そこに気づけるかどうかが、思考しているかどうかの分かれ目です。ただ問題が解けたかどうかだけではなく、そういった発見が問題を解くなかであったかを意識してみてください。
図形問題で一番やってはいけないこと
やってはいけないこと!それは、いきなり性質を当てはめることです。
まずやるべきなのは、
- 平行な辺はどこか
- 同じ角はどこか
- 三角形として見られないか
を、図から探すこと。
性質は「答え」ではなく、考える途中で使う道具です。
なぜここまで考えないといけないのか
この先の数学では、
- 証明
- 相似
- 図形と方程式
など、理由を説明する数学がどんどん出てきます。
ここで、
図形は暗記で何とかなる
と思ってしまうと、後で必ず苦しくなります。
でも逆に、
あ、この性質には理由がある
と一度でも考えた人は、この先の図形で必ず伸びます。すぐに点数には結びつかないかもしれませんが、この考え方は忘れないようにしてください。
まとめ:四角形の性質は「覚えるゴール」ではない
平行四辺形や台形の性質は、
- 覚えるためにある
- 丸暗記するためにある
ものではありません。
数学が「積み重ね」でできていることを知るための単元です。
- 平行線
- 角
- 三角形
ここまで学んできたことが、
すべてつながって一つの性質になります。
数学は、ただの暗記教科ではありません。理由を考え、つなげていく教科です。この単元でそれに気づけた人は、これから先の数学を、きっと違う目で見られるようになります。


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